[12] パタゴニアトレッキング ビジャ・オヒギンス編
▼遊びかた
アルゼンチン、エル・チャルテンから北へ約100キロ。ここから北のチリ側プエルト・モンまでは「ガイドブックの空白地帯」と呼ばれるセントラル・パタゴニアエリア(ロンプラではサザン・パタゴニアに入っていますが)です。ここ実は欧米人旅行者の間では一般的な場所。もちろん人も住んでいます。アウストラル街道CarreteraAustralが貫くこのエリアは、氷河に彩られたフィヨルド地帯。静かに時を刻む雄大な景色を楽しむことができます。
「チリ側セントラル・パタゴニア」の南端にあたるのがビジャ・オヒギンス。この先南へはチリ側からはいったん陸路が絶たれてしまうのです。チャリダーの人や荷物の少ない旅行者なら歩いて通過することもできますが、私たちは大荷物。エル・チャルテンから100キロ北のビジャ・オヒギンスへ北上するには、バス→船→馬→トラック→船→車と乗り継がなければいけませんでした。
ビジャ・オヒギンスからは氷河を見に行く2つのトレイルがあります。私たちが歩いたのはモスコ氷河Glaciar Moscoを見に行くトレイル。この氷河、大規模なのにかなりほったらかし。たどり着くまで相当大変ですが、貴重な体験ができます。
このコーナーではこのモスコ氷河へのトレッキングの他に、エル・チャルテンとの間の移動について、その間のトレッキングコースについてもご紹介します。
私たちが参考にした本はロンプラのパタゴニア版。以降、ロンプラとご紹介するものはすべてこの本を指しています。
lonely planet 『Trekkinng in the PATAGONIAN ANDES』
・ビジャ・オヒギンスのホームページ(エル・チャルテンからの移動について、トレイル情報なども載っています)
http://www.villaohiggins.com/
・チリ側パタゴニアの情報源
Chilean Patagonia's Official Website(
http://www.patagonia-chile.com/)
National Tourism Board(
http://www.sernatur.cl/)
Turism Promotion Corporation of Chile(
http://www.visit-chile.org/)
Corporacio'n Nacional Forestal(CONAF:国立公園を管理している森林局)(
http://www.conaf.cl/)
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フィッツ・ロイ様がまだ見える |
どでかいモスコ氷河 |
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▼アクセス
・プエルト・モン方面から南下
一番近くてベースになるのがコクラネCochraneという小さな町。ここから週1便バスが走っています。もしくは飛行機での移動。こちらは週2〜3便あるようです。飛行機利用であればさらに北にあるコイアイケCoihaiqueから飛ぶ手もあります。
・アルゼンチン側からのアクセス
北上、南下ともにブエノス・アイレス湖のペリト・モレノからチリ側チレ・チコ→プエルト・トランキーロへ抜け南下する方法もあるようです。いずれにしても本数が少ないので時間がかかります。
・エル・チャルテンから
予定を組んでいけば荷物の多い人でも越えられるルートです。私たちは
1.エル・チャルテン→2.Lago del Desierto→3.国境越え→4.Lago O'Higgins→5.ビジャ・オヒギンスと進みました。このルートはエル・チャルテンのインフォメーションの人も知っているメジャールート。国境越えについては(馬の手配も含めて)エル・チャルテンのGendarmeri'a(Av.AndresMadsen)で聞くことができます。細かい移動方法を順にご紹介します。
1.エル・チャルテン→Punta Sur de Lago del Desierto(ラゴ・デル・デシエルト南港)
シーズン中は3社が取り扱っているようです。私たちはラス・レンガスを利用。ここのおやじさん、めっちゃ良い感じです。だいたいどの会社でも2時間弱で着きます。
Restaurant Las Lengas(Av.M.M.Gu¨emes)
毎日8時30分、15時発 30ペソ
E.V.T.MeRmoZ社(Av.SanMarti'n)
2/25日まで毎日運行 30ペソ
日帰りツアーもやっている模様
Burgosというkiosco(Av.M.M.Gu¨emes)でもバスの運行があるよう
2.Lago del DesiertoをPunta SurからPunta Norteへ渡る
Lago del Desiertoを渡る船を利用
(湖東側を歩く14キロのトレイルを使ってもいけます)
Patagonia Aventura S.A.
10:45,14:00,17:00 45ペソ
ただし、人数が少ないと動かない場合もあり。要交渉。
Punta Sur de Lago del DesiertoからPunta Norte de Lago del Desiertoまで約45分
3.Punta Norte de Lago del Desiertoからチリ側へ
Punta Norte de Lago del Desiertoにはアルゼンチンのフロンテーラ(Gendarmeri'a)があります。ここでテントを張るか(無料)、レフヒオ(ホットシャワーはGendarmeri'a内のものを使用可。ひとり25ペソ。薪ストーブ、キッチン付き。ダブルルームベース)に泊まることができます。デシエルト湖をはさんでフィッツ・ロイの姿を見ることができるのでぜひ1泊を。エル・チャルテンとは違ってセロ・トーレがフィッツ・ロイの右側に見えます。またここをベースにしてチコ氷河を見に行くトレッキングも可能なので、時間があればここまで念頭にいれてスケジュールを組んだ方がいいでしょう。
Punta Norte de Lago del Desiertoからチリ側へはチリ側との国境Hito“Corona de Troncos”までは、フロンテーラ(Gendarmeri'a)の馬を借りていきます。荷物の少ない人、チャリダーの人は馬を借りなくても行けます。国境まで約8キロ。Gendarmeri'a Lag.Del.Desiertoの馬は1頭につき60ペソ。私たちは計3頭借りました。前日に頼めばたぶん行けますが心配な人はチャルテンのGendarmeri'aで予約をしておいたら安心かも。国境にあたる“Corona de Troncos”まで約2時間(私たちはトラブルもあって4時間強)。そこから無線でチリ側のイミグレ(Tenencia-Carabineros“TenienteMerinoCorrea”)に迎えに来てもらいます。私たちの時はちょうどチリ側の車が3人の女の子を送ってきていたので乗り換えになりました。湖沿いのチリ国境事務所までトラクターで1時間30分、ひとり5,000ペソ。
チリの入国手続きをしたあと、Lago O'Higginsを渡りビジャ・オヒギンスへ向かう船着き場までは約1キロ。私たちは国境職員が荷物だけ船の時間に合わせて船着き場まで持っていってくれました。船着き場にあたるCandelarioMancillaにはキャンプ場(ひと張り1,500ペソ)とレフヒオ(カマでひとり2,500ペソ)があります。船の時間に間に合わなかったらここで1泊することもできます。どうやら手作りパンやジャムなどでもてなしてもらえるらしいです。評判よし。
4.Lago O'Higginsを渡る船
シーズン中、氷河クルーズの帰りにCandelarioMancillaへ立ち寄っているようです。
Hielo Sur S.A.(http://www.hielosur.com)
ひとり16,000ペソ。私たちは約2時間30分かかりました。波が高いと極端に遅れるようです。
2005シーズンは週2便。2月12〜3月29の火曜と土曜の運行でした。
5.ビジャ・オヒギンスへ
船はBahi'a Bahamondesという場所に着きます。ここからはコレクティーボ。ひとり2,000ペソです。
ビジャ・オヒギンスまでは約7キロ20分。運転手は予算にあった村内のホステルへ連れて行ってくれます。
※追加情報
私たちと逆の南下パターンは1日で移動することができます。
8時 Villa O'Higgins発
8時30分 Bahi'a Bahamondesから船に乗る
11時30分 Candelario Mancilla着
出国手続きをして
13時発で馬に乗る(1頭12,000ペソ)とPunta Norte de Lago del Desiertoに16時着。
入国手続きをして18時発の船に乗ってPunta Sur de Lago del Desiertoに18時30分着。
19時発のミニバスに乗ってエル・チャルテン21時着。
*馬はCandelario Mancilla近くで手配する業者がいるようです。
チャリダーの人はPunta Sur de Lago del Desiertoの付近で橋が無くなっているため、腰まで水に浸からないといけないポイントがあるそう。Lago del Desiertoは船を使うのが賢明という話も聞きました。国境越えのトレイルもアルゼンチン側は普通のトレイルなので沢越え、泥沼地帯あり。自転車を分解して何往復かしないと厳しいそうです。
・トレイルヘッドへは
村の南東にある公園からスタート。村のどこからでも見えるオレンジ色の階段を登っていきます。この公園のそばにCONAFレンジャーの家もあります。
こちら⇒
「旅の情報>移動手段>パタゴニアからスタート!南米編」
にも詳しい情報をアップしてあるので見てみてくださいね。
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トレイルヘッド |
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▼キャンプ情報
村内はDon Gonza(Ri'o Mosco s/n)のみ。船着き場Bahi'a Bahamondesと村の中心部との間には何軒か見かけました。
トレイル上にはレフヒオあり。私たちの行かなかったGlaciar TigreにはCaban~a Puente Tigreと私営のレフヒオが新設されているはずでしたが、まだありませんでした。
私たちが泊まったレフヒオの情報は
こちら⇒
「旅の情報>泊まった宿>パタゴニアからスタート!南米編」
にも詳しく情報をアップしてあるので見てみてくださいね。
▼アクティビティ情報
・ロンプラで紹介されていたモデルコースはこんな感じです。
(1)Reserva Nacional Shoen
ビジャ・オヒギンスからすぐ裏山にあたるショーエン国立保護区に入るコース。谷の奥にはモスコ氷河Ventisquero Ri'o Moscoが待っています。2日間では厳しい行程の印象。ウエムルに会える確率高しとのこと。私たちはそれらしい足跡だけ見つけました。
1日目:Villa O'Higgins → Refugio Ri'o Mosco(6.5キロ、2.25-3時間)
サイドトリップとしてVentisquero Ri'o Mosco(8キロ、3-4時間)
2日目:Refugio Ri'o Mosco → Villa O'Higgins(6.5キロ、2.25-2.75時間)
※パーミットは不要ですがCONAFレンジャー(トレイルヘッド付近に家があります)にひと声かけてから行った方がいいとのこと。私たちも情報を聞きに訪ねました。
(2)Laguna Tigre Sur
ビジャ・オヒギンスから30キロほど離れた氷河を訪ねるトレック。
1日目:Puente Tigre → Laguna Tigre Sur(5キロ、2.75-4時間)
サイドトリップでGlaciar Tigre Sur(2キロ、1-1.5時間)、Glaciar Tigre(5.5キロ、2-3時間)
2日目:Laguna Tigre Sur → Puente Tigre(5キロ、2.25-3時間)
※村から約27キロのトレイルヘッド近くにCaban~a Puente Tigreが新設されているとのことでしたが、2005年3月現在まだできていませんでした。Campamento El Tigreはあるよう。入場料は不要ですが私有地です。CONAFのレンジャーに尋ねたところ、ガイド付きでないと厳しいコースだそう。詳しい地図があれば歩けそうですが、地図が手に入らないのでちょっと厳しいコースかも。
・私たちが実際に歩いたのは
(1)Reserva Nacional Shoen
1日目:Villa O'Higgins → Refugio Ri'o Mosco
2日目:Refugio Ri'o Mosco→Ventisquero Ri'o Mosco往復
3日目:Refugio Ri'o Mosco → Villa O'Higgins
と下にご紹介しているLago del Desierto付近のトレイル2本です。
・Lago del Desierto付近のトレイル
チャルテンからビジャ・オヒギンスに行く間にも魅力的なトレイルがあります。できればここも予定にいれてスケジュールを組むといいかも。特にチコ氷河をのぞむトレイルは、私たちもぜひ最後まで行きたかった憧れのコースです。
1.Punta Sur de Lago del DesiertoからLaguna Huemul(Glaciar Huemul)までのミニトレッキング(片道2.3キロ/往復約2時間)。私有地(Estancia Lago del Desierto)なので入り口で入場料(ひとり8ペソ)が必要です。
2.Punta Norte de Lago del DesiertoからLaguna Diabloまでのトレッキング(片道12キロ/往復約9時間)。
Laguna Diabloを見に行くもの。さらに1時間ほど歩くとGlaciar ChicoやLagoO'Higginsを見渡すことのできる絶景ポイントがあるらしい(国境職員談)のですが、その職員以外たどり着けた人の話を聞いたことありません。無料のレフヒオ(Refugio Rio Diablo)もあるのですが、見つけにくいそうです。
国境職員にできるだけ詳しく道を聞いてから行った方がいいみたい。またよっぽど日が長くないと日帰りは無理のよう。でもたぶんめちゃくちゃスゴイ場所のはず。日帰りだった私たちもたどり着けませんでした(涙)。
▼持っていくと便利なもの
・買った方がいいもの
地図(モスコ氷河はカバーしていませんが、エル・チャルテンからビジャ・オヒギンスの間もカバーしている、エル・チャルテンの地図を買うと便利です。カラファテで購入。モスコ氷河に関しては村のMunicipalidadで素晴らしい冊子がもらえます)、生分解できる洗剤(洗剤が必要ならぜひ。私たちはこの辺りから洗剤不要派になりました)
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Laguna Diabloも 載っています |
役場でもらえる地図 |
チロエだがパタゴニア 全部が載っていて便利。 チリ側で買える地図 |
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・あった方が便利なもの、楽しいもの
ワイン(ビジャ・オヒギンスでは少し割高ですが楽しい夜のためにぜひ。1L紙パック入り[120というやつがまあまあかな]が安くてオススメ)、ろうそく(せっかくレフヒオで夜を過ごせるので明かりがあった方が楽しいと思います。日が長い時期なら問題ないです)、サンダル(リバークロッシングあり。水はめちゃくちゃ冷たいし、川幅はあるし、ケガ防止のためにもサンダルがあった方がいいです。渡る速さも全然違います)、軍手(今回は滑りやすい場所が多いのでほとんど必需品。現地で100円ぐらいで売っています)
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チリによくあるワイン |
こりゃ軍手要 |
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・私たちが他に持っていったもの
雨具(完全防水。上はゴアテックス使用、下はそれに近い素材)上下、シュラフ(日本の3シーズン用)、シュラフカバー(透湿性が高いタイプのもの)、マット(空気を入れるタイプのもの。フルサイズ)、キャンプストーブ(MSR WisperLiteInternational)、食器類(鍋1.5リットルひとつ、アルミ鍋セット[皿として使用各1]、スプーン・フォーク各2、コップ[日本からステンレスタイプのものを持参:各1])、ナイフ(VictorinoxCampingタイプ各自)、エマージェンシー・シート、エマージェンシー・ホイッスル、方位磁石、トイレセット(ジップロックに紙とビニール袋、ライター)、懐中電灯(マグライト)、ダックテープ(ガムテープ:靴擦れにも使えます)、ザックカバー、泥よけスパッツ(雨が多い場所なので)、水筒、防寒着(厚手のインナー、インナータイツ、ダウンジャケット、ダウン状パンツ、手袋、ニットキャップ)、着替え(靴下、Tシャツ)、手ぬぐい、洗面道具、ビニール袋、日記、ボールペン、常備薬、カメラ用電池のスペア(単3電池各4本)
※今回はレフヒオ利用だったのでテントは持っていっていません
★ガソリンについて……私たちが持っているのはMSR650mlのタンク。だいたい満タンで3日間くらい(毎日朝1リットルのお湯、夜1.5リットル分のお湯+パスタ茹で用に3分使用)持ちます。ガソリンスタンドはホントどこの町でもありますし、ホワイトガソリンもどこでも売っています。スペアのガソリンの持ち運びについては諸説あるのでここでは触れません。
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トイレのあと始末がひどかった例。 どうかこんなことが無いように 紙は持って帰りましょうね |
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・私たちが持っていった食料((1)Reserva Nacional Shoen2泊3日+予備)
朝食:オートミール3食分(チャルテンで買ったもの。ビジャ・オヒギンスにはなかった)、粉ミルク(1.5リットル分)、砂糖、インスタントコーヒー
昼食:いつもはクラッカーのSalvadoタイプですがこの村にはなかったので、ちょっと軽めのクラッカー。このクラッカーにドゥルセ・デ・レチェをかけて食べます。だいたい1本260gで2食分。今回は4食分なので2本+夕食用に1本。
夕食:パスタ(Cabello de Angelカベジョ・デ・アンヘル)を、ひとり1食100グラム。今回は3食分なので600グラム、パスタソース(インスタントのスープの素:3袋)、残りものの粉チーズ
おやつ:クッキー2本、ドゥルセ・デ・レチェ1本、キャンディーいくつか
※ビジャ・オヒギンスはさすがにモノが少ないです。日程が短いのでパンを買おうとしましたが、村中の小麦粉が無くなったとかでパンも手に入らず。簡単なお菓子、缶詰など最低限のものは手に入ります。野菜はタマネギとジャガイモ程度ならあります。
・現地で買える持っていくと便利な食材(チリ編)
オートミールAvena:調理不要Instantaneaタイプのもの。これにシリアルミックス(グラノーラにナッツなどを混ぜたもの)レーズンも混ぜます。ひとり1日3つかみ程度食べます。アルゼンチン側より少し高めの印象。商品のバリエーションも少なめ。←ビジャ・オヒギンスでは見つけられず。必要であれば事前に購入しておいたほうがベター。
粉ミルク:ちょっと高めですがネスレのNidoを買った方が結局お得かも。他の安いメーカー品だと味が薄くて結局たくさん必要になったりします。だいたいひとり1日250ml分くらい必要。
砂糖:最初に1キロ購入。普段はまったく砂糖を取らない私たちですが、トレッキング中は朝食用に使います。1キロで2人分約4ヶ月もちました。
クラッカー:クラッカーGalletita(Galleta)はいろんな種類が売っています。私たちはSalvadoタイプ(もみ殻という意味。日本語で言うと全粒粉タイプ?)、ARCOR社のHOGREN~AS SALVADOというのがお気に入りでしたが、ビジャ・オヒギンスでは手に入らず。よく似たタイプもなかったので、かなり軽めのクラッカーでガマンしました。
ドゥルセ・デ・レチェDulce de Leche:アルゼンチン、チリでよく食べられている練乳(チリではマンハールManjarと呼ぶこともあります)。めちゃ甘なので非常食としても。私たちは昼食にクラッカーにつけて食べていました。だいたいポット型の容器に入っていて使いにくいので、私たちは最初に買ったチューブタイプに詰め替えて繰り返し使用。
パスタpasta:カナダでも使ったエンジェルヘアーを採用。スペイン語でCabello de Angelカベショ・デ・アンヘルです。これは3分でゆであがるタイプ。お世辞にも美味しいとは言い難いけれどガソリンを節約できて、すぐに茹であがるのが魅力。チリでは短く砕いたものが袋に入って売っています。
パスタソースPolvo de Sopa:チリではマギー社製品が圧倒的シェア。いろいろな種類の粉タイプスープの素があります。オススメはクレマ・デ・トマテCrema de Tomate。これを使えばほとんどトマトソースです(ビジャ・オヒギンスでは見つからなかった)。本当は水から煮立てないといけませんがパスタを茹でた茹で汁に入れるだけでOKです。ダマに要注意。他にはポショPollo(鳥)やチョクロChoclo(とうもろこし)などクリームタイプもあり。
サラミsalami:スライスしてビニールパック詰めされたのも売っていますが、手が汚れたりめんどうくさしゴミが出るので、カラカラに乾いたタイプのサラミが良いです。ビジャ・オヒギンスではサラミが手に入りませんでした。
ドライフルーツFuruta Seca:だいたいどこの店にも置いてあります。よく見るのはモモDurazno、干しぶどうPasa、干しパインPin~aなど。少し割高ですが便利な品。ナッツ類も高いけれど手に入ります。アーモンドAlmendraやクルミNuez、ピーナッツMani'などなど。ビジャ・オヒギンスでは干しぶどうだけでした。
※お買い物は村内に4軒ほどあるミニスーパーで。ジャガイモ、タマネギ、パスタ、ツナ缶、ピクルスなどが買えます(私たちが泊まったApocalipsis1-3の裏にあるストアが一番品揃え豊富)。ワインはCordilleraとPatagoniaと言う店にしか売っていません。
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オートミール |
粉ミルクも混ぜる |
ガジェータ |
ドゥルセ・デ・レチェ |
チリ側での典型的な光景 |
チリのパンはこの形。 アルゼンチンでは フランスパン型 |
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▼私たちの日程
Punta Sur de Lago del DesiertoからLaguna Huemul
2005.03.06 8時30分迎えの車がレフヒオに到着。エル・チャルテンを出る。10時前にPunta Sur de Lago del Desiertoにつく。10時30分ハイキングスタート。レンガの森を1時間ほど進むと展望が開ける。目の前にはウエムル氷河。大規模な氷河ではないし、近くまでは行けないのだが、前日降った雪に彩られ、まわりを取り囲む山々とあわせて、なかなか良い場所だった。エル・チャルテンから日帰りでも行ける気軽な場所。(雨/往復4.6キロ)
Punta Norte de Lago del DesiertoからLaguna Diablo
2005.03.07 8時30分スタート。今日は24キロの往復なのでいつもより早足で歩く。私有地の牧場を過ぎ森の中へ入ってしばらく進む。沢あとを越えたあたりではっきりあったトレイルが消える。弱い踏みあとのトレイルが縦横無尽に走っているだけでクリアなトレイルがなかなか見つからず、1時間ほど探す。左方向にやっとクリアなトレイルを見つけ再び進む。
11時、最初のリバークロッシング。浅い川だが川幅があるので足の感覚がなくなる。渡るとトレイルが消える。そのまま1時間周囲を探すが見つからず。先ほど渡った川を50メートルほど上流に行ったポイントにどうやら人が渡っているようだ、という結論に達し、再びリバークロッシング。先ほどのポイントより深さもあり厳しい。渡るとトレイルが見つかる。ふたたび歩く。1時間ほど歩くと滝が現れる。ここまでで約2時間と途中の看板には書いてあったが、すでに4時間。焦る。そのまま徐々に高度を上げ谷に入っていく。目指すポイントはこの谷の奥だということはわかったが、時間切れ。15時を引き返すデッドにしていたが、14時30分すぎ、足を滑らせ靴を濡らしたことをきっかけに引き返すことに。レフヒオ着18時。(晴のち雪のち曇/往復18キロ)
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この川を約50メートル 上流でまた渡り直し |
これ |
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(1)Reserva Nacional Shoen
2005.03.10 パンを買おうとして買えずクラッカーを買い足して11時スタート。村を見下ろす展望台を過ぎた辺りで、パンフレットにあるマーキングを覚え違え、右に進まなくてはいけないのに左へ進んでしまう。途中、同宿の男性が乗ったセスナをゴキゲンで見送る。そのまま何も疑いもせず村の裏山の頂上まで登ってしまう。おかしいと気づき分岐点まで戻る。14時再スタート。慎重にパンフに紹介されているポイントを確認しつつ進む。17時30分、レフヒオ着。今のところ貸し切り。ワインを飲みながら明日の予習。ビビる。(晴/6.5キロ)
2005.03.11 9時30分スタート。最初の川越えクリア。30分ほどで厳しい川越えがあるはずだったが2時間歩く。その次の岩場ポイントまで歩いていることに気づく。そのまま岩場ポイントも通過。そこから氷河まで約2時間14時30分着。苔のびっしり生えた不安定なモレーンの山をいくつも越える。氷河を急いで眺め、15時過ぎ帰路につく。約3時間弱でレフヒオ着。(曇のち晴/8キロ)
2005.03.12 午前中はのんびりレフヒオで過ごす。13時30分ビジャ・オヒギンスへ向けてスタート。16時着。(曇/6.5キロ)
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トレイルは進行方向 川の左側に続いている |
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▼トレッキングについての覚え書き
水:煮沸なしでそのまま飲めます。レフヒオのそばにも水場あり。
リバークロッシング:Laguna Diablo、@Reserva Nacional Shoenともにリバークロッシングがあります。気温が高くても氷河水なので水はかなり冷たいです。冷たいと、足の感覚がなくなって足を切っても気づかないので、できるだけサンダルを履いた方がベター。渡る速度も速くなるのでラクになります。モスコ氷河のセクション28にあたるポイントは要注意。同宿の男性が数日後に行くと1メートルほど水位が上がっていたそうです。
虫:ほとんどいません。
その他:
Punta Norte de Lago del DesiertoからLaguna Diablo
基本的に馬が荷物を運んだりもしているのでトレイルははっきりしているのですが、私たちが迷った2箇所はわかりにくくなるポイントのようです。事前にGendarmeri'aの職員や歩いた人に話をよーく聞いてイメージしてから出かけると、迷いやすいポイントで早く対応できると思います。チコ氷河まで見に行くならやはり1泊2日の日程の方がいいと思います。
(1)Reserva Nacional Shoen
しっかりしたパンフがあるので迷うことは無いと思いますが、レフヒオから先、氷河までは一気に難易度があがるイメージ。川の様子をよく見ながら川は渡り、モレーンの上も慎重に慎重に進む必要があります。辛抱強く進まなくてはいけないのでちょっとイライラしますが、そのあとのモスコ氷河の景色を思い描いて我慢強く進みましょう。パンフにあるより時間がかかると見ておいた方がよさそうです。ちなみにビジャ・オヒギンスからこのモスコ氷河まで1日で往復するという超ツワモノもいました。驚き。
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神経を使う |
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▼追加情報
・アウトドアグッズを買い足すなら
ビジャ・オヒギンスでは無理。コクラネまで行けばFerreteria程度はあります。必要なものはエル・チャルテンで買っておきましょう。
・ちなみによく使うアウトドア・スペイン語は、
こちら⇒
「旅の情報>大自然へ>パタゴニアトレッキング・ウシュアイア編」
にアップしてありますので見てみてくださいね。
・ビジャ・オヒギンスの宿
村内の宿は全部で7軒あるよう。Cordillera(Lago Salto302)はひとり25USドル近くします。
Patagonia(Rio Pascua s/n:朝食なし:ロンプラ掲載)、Apocalipsis1-3(Ri'o Mosco:朝食込み:宿泊しました)はひとり5,000ペソ。他CarreteraAustral(Lago Salto315)、Hostal Runin(Carretera Austral s/n)、Austral(Ri'o Mayer40)、SanSebastia'n(Lago Salto280)は不明。他にもカバーニャが4軒、Don Gonza(Ri'o Mosco s/n)というキャンプ場が1軒あるようです。どの宿でも頼めば食事も追加で作ってくれます。高いですが。
私たちが泊まった宿について詳しくは
こちら⇒
「旅の情報>泊まった宿>パタゴニアからスタート!南米編」
にもアップしてあるので見てみてくださいね。
・インターネットは
なんと村の図書館で無料でできます。チリ政府運営のシステムにパスポートナンバーを登録すれば閲覧可能。日本語は打てませんが見ることはできます。次の人が来るまで使い放題。衛星電話のようなので、たまに使えないこともあります。
・情報収集
モスコ氷河のトレッキングガイドなど、パンフ類は村のMunicipalidadにて。親切なセニョールが色々教えてくれます。自分の別荘に来ないかとも誘ってくれます。
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小学校の前。 子供達が大はしゃぎする |
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※私たちの詳しい旅の様子は
「旅の日記>PART30 世界一美しい国境を馬に乗って〜エル・チャルテン→ビジャ・オヒギンス」
「旅の日記>PART31 チリ政府もイチオシ!?のモスコ氷河 〜 チリ ビジャ・オヒギンス」
でも見ることができます。
写真はこちらから見ることができます。
「旅の写真>PART30 エル・チャルテン→ビジャ・オヒギンス(国境越え)」
「旅の写真>PART31 チリ ビジャ・オヒギンス(モスコ氷河)」