◆パタゴニアトレッキングはじめ［淳二筆　2005.01.23］


Paso de la Oveja というトレイルを歩いてすさまじい景色を体験できた。景色についてこうやって活字にするのは僕の能力ではかなり無謀だがここはあえて。
全行程４日のうちの３日目。突然景色が一変。気づいたら名も知らぬ惑星を歩いてる感覚にとらわれた。左手には鋭く尖った巨大岩がそびえ立ち右手には氷河。後ろを見れば遠くに形のいい山々が連なっている。前方には始まったばかりの川が多数の滝を介して巨大化していく様が見える。足元はガレ場なのにその川の周辺はなぜかあざやかな緑色をしている。その川を真ん中に両手に広がる岩とも山ともいえない巨大な物体が２０Ｋｍ先の海まで谷を造っている。この景色にすっかり圧倒されてしまった。どこを見まわしても僕の知っている地球の景色ではなかった。地球も惑星の中の一つであり宇宙の一部分であることを実感した。もし地球以外の星に行ってすごい景色を見ることがあったらよく似た衝撃を受けるのだろう。
重いバックパックを担いでいるにも関わらずふわふわと無重力状態に陥った。おそらく目から飛び込んでくる情報が頭の中で処理しきれず感覚がマヒしてしまったんだと思う。まだまだ僕も小さいな、なんて思ってはいなかったが明らかに自分が小さく感じた。周りの景色がでかすぎて１０分の１くらいに縮んでしまった気がした。
色んな国を訪れその土地その土地の人々や文化に触れるのも楽しいが今は地球の自然をもっと見たい。見たことのない地球の姿を自分の目で見、体で感じたいと強く思う。
これからいよいよ北上。大自然パタゴニア旅行本番だ。目一杯楽しみたい。