World Odyssey 地球一周旅行

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旅の日記
見たもの、乗ったもの、食べたもの…たくさんの驚きを写真と一緒にお伝えします。



▼PART41 2005.08.12 ほほぉこれがアルパマヨ[前半]
>>ペルー ブランカ山群その2



■1日目:ワラス→ワルカヤン

出発の朝もアンデス晴れだった。部屋からはワスカラン、ワンドイ、チョピカルキがやはりくっきり見える。今日はあの山のふもとのさらに北、カラスCarazという町まで行く。そこからふたたび車を乗り換え、トレイルヘッドにあたるワルカヤンHualcayanという集落まで向かうのだ。

カラスまでは日本のハイエースを改造したミニバスで行く。私たちの大切なバックパックは屋根に直接ヒモ1本で結びつけられ、車内は一時20人もの人でギュウギュウになった。隅に押しやられながら窓からワスカランの姿をのぞく。1970年の大地震で大雪崩を起こし、ふもとの住民2万人を飲み込んだワスカラン。今は静かに氷河を抱えているように見えた。

カラスからは乗り合いタクシー(コレクティーボ)で行くことになる。バスが出ている日もあるようなのだが、残念ながら今日はなし。1台の車に最低6人の乗客が集まるまでコレクティーボは出ないようだったので、食堂で昼食をとることにした。手の込んだ料理も今日から10日間食べることができない。羊のトマト煮、ジャガイモ、それにすっかりやみつきになっているインカコーラでお腹を満たした。インカコーラともしばしお別れである。

結局、10人の乗客を乗せてコレクティーボはワルカヤン方面に走り出した。私たちの行きたいワルカヤンの集落までは行けないらしく、途中のワンカルゥワスHuancarhuas止まりになるという。なるほど。ワンカルゥワスまで行くと道が終わっていた。ワルカヤンまでは1時間で行けるというので、私たちは荷物を背負って歩き始める。

興味深そうに地元の子供たちが集まってくる。「ワルカヤンへはこの道でいいのかな?」道を確認しつつ話しかけてみると、ワルカヤンへは3時間かかると言う。いくら子供の足とはいえ、高地に慣れた地元住民の意見だ。これは間違いなく3時間以上かかるだろうと覚悟を決めて歩いてみると、やはり3時間後、ワルカヤンに到着した。

テントを張れる、としかビクトルから聞いていなかったのだが、村の人に場所を聞いてやってきた場所は、国立公園の看板まで立ったキャンプ場だった。と言っても普段は子供たちがごろんと寝ころんでいるような広場。羊と馬とロバのフンだらけだ。水場はすぐそばにある。私たちの他にトレッカーは誰もいない。

陽が暮れるころ、国立公園の係官をしているウーゴが私たちの元にやってきた。ここから歩き始めるトレッカーの予定を念のためノートに記しているのだという。私たちの明日以降の予定を聞いてウーゴが心配そうな顔をし始めた。「明日このルートで上がるのならロバを使った方がいいよ……」。出た。まただ。ワラスで散々「ロバを使わないと歩けない」という勧誘文句に振り回された私たちだ。最初はウーゴの言葉を純粋に受け止めることができなかった。

「自分たちで歩くからロバはいらないの。ありがとう」それでもウーゴは引き下がらない。「明日は一気に1,500メートル以上標高を上げる日だから、高度障害を防ぐためにもラクに登った方がいい。後のためにも」……うーん。そこまで言うか。ウーゴは真剣だ。

このあたりでロバに荷物を運んでもらおうとすると、自動的にアリエロというロバ使いも必要になる。そして彼らに荷物をお願いする時は、行程中彼らの食事の面倒を私たちが見なければいけないことになっている。さすがに、普段私たちが食べているような、サラミが2かけらほど入ったどろんどろんのパスタを彼らに出すわけにもいかないだろう。それなりの食料を準備すれば必然的に荷物が増える。ロバを頼むばっかりに荷物が余計増えるというのも変な話だ。逆に考えれば、自分たちで荷物を運べば荷物を最低限まで減らせることになる。10日程度なら自分たちで必要な荷物をすべて持てることも知っている。そんな理由から私たちはロバも頼まないことにしていた。もちろん、アリエロの食事の心配をしてあげられるほど、余裕のあるトレッキングができるかどうかも自信がなかったのだが。

つまり私たちはギリギリ厳選した食料でやってきていたので、明日ウーゴにロバを頼んでも食事の面倒は見られないのだった。

その話をすると、ウーゴは「そんなの問題ないよ。食事はいらないからロバを使った方がいい」とさらに勧めてくれた。そこまで言ってくれるなら……確かに商売なのだろうが、ウーゴにはこれまでワラスで感じたような強引さはなかった。高度障害も心配だ。しかもウーゴは「標高差が激しい明日1日だけ、ロバを使ったら良いんじゃない?だったらロバ代も1日分ですむし」とまで言ってくれた。私たちはおとなしくウーゴの言うとおりにすることにした。

「じゃあ明日6時30分ね。」そう言ってウーゴは暗闇の中に消えていった。



■2日目:ワルカヤン→ラグーナ・クリコーチャ

ウーゴは時間通りやってきた。が、ロバがもう1頭いる。

「大丈夫、心配しないで。この子たちは兄弟でね。一緒じゃないとどうも元気がないんだ。今朝片方だけ起こそうとしたらやっぱりもう1頭も起きちゃってね。料金は1頭分でいいからね」

何ていい人なんだ。ウーゴに感謝して私たちは歩き始めた。ロバたちは跳び蹴りをしてじゃれ合い、ウーゴにど叱られている。

今日のルートは標高3,139メートルのワルカヤンから、裏山を登りラグーナ・クリコーチャLaguna Cullicochaという湖畔にあるキャンプ場を目指す。標高約4,600メートル。コース中最高所にあたるキャンプ場だ。この1日での標高差、それに前回のサルカンタイトレッキングでの最高所とほぼ同じ標高、ということで、何か高度障害が出るとしたらおそらくここだろう、と踏んでいた。

慎重に深い呼吸で斜面を登る。

私たちが目指すピラミッド型のアルパマヨ西面へ向かうルートは、一般的にケブラーダ・ロス・セドロスQuebrada Los Cedoros(ケブラーダとは谷という意味)と呼ばれている。だが、私たちはロス・セドロスの谷の出口から入ることはできない。その脇にあるこのワルカヤンの裏山を登りロス・セドロス上流にアクセスするしか方法がない。

というのもロス・セドロスは数百メートルの段差を持つ崖がいくつも続く、とても険しいV字谷なのだ。だから私たちもその脇からアプローチしている。

このあたりはとてもおもしろい地形をしている。ブランカ山群の向かいにはネグラ山群Cordillera Negra(コルディジェーラ・ネグラ)という雪のない山塊がある。このふたつの山地の間を流れるのが、サンタ川TRi'o Santa(リオ・サンタ)で、川沿いに広がった広大な谷を(特にカラス周辺を)カジェホン・デ・ワイラスCallejo'n de Huaylasと呼んでいる。ブランカ山群すそ野に広がる町、というのはほとんどがこの谷の底に点在していて、その標高はだいたい2,200メートルから3,000メートルになっている。カラスの標高も2,290メートルだ。

大きな町は谷の底にある。そこから標高約3,500メートル付近までは緩やかな傾斜が続く。斜面はほとんど段々畑にされ、日当たりの良い場所にはちいさな集落が点在している。トレイルヘッドになったワルカヤンやコレクティーボを下りたワンカルゥワスも同じ高度に分布している集落だ。

その裏は1,000メートルほどの高度差を持つ「裏山」になる。私の感覚ではここまでは理解できる。だがここは中央アンデス。まだまだ奥がある。

裏山の間を縫う谷はほとんどが険しいV字谷だ。人が歩いて入れないような険しい渓谷もある。だが、ほとんどの谷がそのさらに上流に美しいU字谷を持っているのだ。これはなかなかイメージしにくい。

例えば滝の横に何とか歩ける急坂のトレイルがあるとする。その時点で標高は3,500メートル。滝の上を見下ろす場所まで上がると、ずいぶん広いU字谷が広がっているのが見える、という具合だ。そこから谷の底まで下りるとだいたい標高4,000メートル程度になる。

このU字谷はおそらく氷河が後退したあとだろう。谷の奥には決まって氷河が残っているからだ。今まで見てきた氷河の後退した谷は、海なり湖なりに出口が開いていた。だが、ここは6,000メートル級の高峰。大きな段差が生まれる標高3,500メートルから4,500メートルあたりでU字谷はいったん終わる。そ個から先3,000メートル付近までは険しいV字谷になり、やっと谷の出口になる。

氷が前進したあと、いったん大きな気温の変化があったのかもしれない。例えば氷河期と氷河期の間、とか。そんなわけで氷河が台地を削ったあとを示すU字谷の下流に大きな段差のあるV字谷ができ、最後の氷河期のあとはU字谷から流れる川はその下流のV字谷をひたすら削り続けてきたということかもしれない。

……などと太古の様子を想像しながら歩いているうちにキャンプ場に着いてしまった。13時だった。2頭のロバとウーゴのおかげで体の不調はまったくなし。このまま下山するというウーゴに、今日食べる予定だったスニッカーズ(チョコバー)を1本渡して別れる。彼のおかげで本当に助かった。

「少し頭が痛いわ……」だが、淳ちゃんはテントにこもってしまった。食欲がまったくない、と夕食もほとんど口にしなかった。おそらく今晩が勝負だ。今晩乗り切ることができたら、高度障害は何とかなるだろう。



■3日目:ラグーナ・クリコーチャ→ルイナ・パンパ

朝になると淳ちゃんの体調も何とか快方に向かったようだった。ここは出発前に2人で決めた最初のチェックポイント。とにかく自分としっかり向き合い、冷静に先へ進めるのかどうかジャッジしなくてはいけない。無理をしてこの先進めば、戻るのに最低2日かかってしまうのだ。

「行けるわ。行こ」そう決めたようだ。私の体の方はまったく問題がなかった。とにかくめちゃくちゃ寒い。それだけだった。

この時期4,000メートルを越えると日没後は氷点下に下がる、と聞いていた。確かに夜は冷え込んだ。もちろん持ってきた服はすべて着ないと眠れないし、それでも足先は冷たいまま温まらない。今回は寒さ対策にブランケットも余分に持ってきていたが、これもあまり効果がない。さらにつらいのが朝だった。明るい時間を有効に使うとなると、起床は日の出前の5時30分。太陽が昇り暖かくなるまでのんびりしていられない。朝食のオートミールは、ホットミルクで食べるのだが、あっという間に冷めてしまう。顔を拭いたばかりの手ぬぐいもすぐパリパリに凍ってしまうのだから、結構な寒さだったと思う。

昨日、コース中最難所と思ってロバを頼んだのだが、今日のコースも実は結構厳しい。越えなければいけない峠が2つもあるのだ。ひとつ目がパソ・オソルリPaso Osoruri(4,860m)で、ふたつ目の峠がパソ・ベントゥナンPaso Vientunan(4,770m)と言う。すでに4,600メートルまで上がってきているので、高い方の峠でも標高差約200メートル。昨日無かった荷物が今日はあるから、その分しんどいだろうけれど、まあ何とかいけるだろうと、私たちは意外に楽観視していた。それほど昨日の登りがラクチンで拍子抜けしてしまっていたのだ。

ひとつ目の峠は約2時間でたどり着くことができた。途中の開けた場所からは、ラグーナ・クリコーチャの向こうにサンタクルス・ノルテNevado Santa Cruz Norteとサンタクルス・チコNevado Santa Cruz Chicoが目の前に飛び込んできていた。よしよし。なかなか順調だな。2人でそう話しながら、最初の峠を越える。

カール状になった斜面の向こうにもうひとつの峠が見えた。これも標高差200メートル弱。行ける行ける、と余裕をかまして歩き出した。が、思ったよりキツイ。荷物は加速度的に背中にズッシリ重量をかけてきている。4,700メートル付近では当然空気も薄いだろう。思ったより足が前に進まず、2つ目の峠を越えたのはその3時間後だった。

今日のキャンプ地はこの峠を700メートル一気に下った谷の底にある。



■4日目:ルイナ・パンパ→ラグーナ・ハンカルリィシュ上

ビクトルが教えてくれた3日目のキャンプ場はもう少し先だった。だが、昨日の私たちは疲れ切って、到底無理だった。そして今ようやく、ビクトルが教えてくれた昨日のキャンプ予定地までやってきた。朝8時にキャンプ地を出て、3時間もかかったことになる。

ビクトルの勧めてくれた意味がようやくわかった。さっきから先っちょだけチラチラと見え隠れしていたアルパマヨの姿を、正面から見ることのできる場所だったのだ。

ほほぉ、これがアルパマヨか……イメージしていた通り、美しいピラミッド型をしてアルパマヨはそこにいた。でもまだまだ遠い。もっと近くで見たい。私たちは2連泊を勧められている今日のキャンプ地へ急いだ。

ラグーナ・ハンカルリィシュLaguna Jancarurishは典型的なモレーンに水がたまった湖だ。「この地形知っているよなー」「うんうん。パタゴニアでよくあったね」。どんどん近づくアルパマヨに励まされながら、私たちはモレーンについたトレイルを登っていった。氷河の匂いがぷんぷんしている。

モレーンの縁まで上がったが、トレイルはまだまだ右上部へ続いていた。さらに右手に滝が見える。もしかして……。

急斜面を上がりきると何となく予想していた通り、U字谷が現れた。谷の奥にはサンタクルスが控えている。そう、ここは裏サンタクルスをたっぷり楽しめる極上の谷だったのだ。もちろん私たちの他にトレッカーは誰もいない。だが無情にもあっという間に雲が広がり、裏サンタクルスは消えてしまった。夕方には雨が降り始めた。



■5日目:ラグーナ・ハンカルリィシュ上→ラグーナ・ハンカルリィシュ下

寒ーっ!とテントの外に出ると、周囲の山々は雪化粧をしていた。昨日の雨のせいだ。明日越えるはずの峠も真っ白になっている。だが、空は快晴。昨日はあっという間に雲の中へ隠れてしまった裏サンタクルスだが、今日は堂々とその存在を主張している。

それでもいつ雲が出てしまうかわからなかったので、私たちは早めに動くことにした。ビクトルの提案は、本日は「休息日」。今日は荷物をテントに置いて周囲を散策し、景色の良い場所で2連泊したら?ということだった。

軽装で私たちは谷の奥に向けて歩き始めた。実はテントからはアルパマヨの姿を見ることができない。ちょうど間にある裏山に阻まれて見えないのだ。谷の奥に行けば、別の角度からまたアルパマヨを見られるかもしれない。まだまだ上手に地図を読めない私たちは、そんな期待を胸に奥へ奥へと早足で歩いた。すでに空には雲が生まれている。

あとはサンタクルス・チコのモレーンを上がるしかない、という場所まで歩いたが、アルパマヨは見えなかった。あれ? おかしいなあ……。だが、そもそもこの場所からアルパマヨを見ることができる、とはっきり聞いたわけではなかった。アルパマヨを見たいと言っている私たちにビクトルが教えてくれたのだから、見えるに決まっている。そう勝手に思っていただけに過ぎなかった。目の前の裏サンタクルスにはあっという間に雲がかかって見えなくなってしまった。

「よしっ!下りよ」

どちらともなく言い出した。今回の目的はアルパマヨ。それもピラミッド型のアルパマヨ。これを存分に見ないことには気が済まないのだ。私たちはテントをたたんで、昨日アルパマヨをちらりと見ただけで通り過ぎた、ラグーナ・ハンカルリィシュのモレーン縁まで下りることにした。

アルパマヨは私たちがやってくるのを待っていたかのように、まとっていた雲をどんどん脱いでいく。刻々と変わるその表情は見飽きることがない。

ええなあ……アルパマヨ。

やっとアルパマヨと同じ時間を過ごしている実感が湧いてきた。ただただボーッとその姿を眺めるだけでいい。一秒だって同じ姿をしていないのだが、その瞬間の姿を見極めるでもなく、ただ同じ場所に立ち同じ時間を過ごす。

あー、アルパマヨに会ったなあー。そんな気がした。この時間が無ければ、アルパマヨを「見た」だけに過ぎないだろう。でも私たちはアルパマヨに会っている。それもあの美しい姿をしたピラミッド型のアルパマヨに。

すっかり満足した私たちだが、性懲りもなくラグーナ・ハンカルリィシュの下、アルパマヨのド真正面にテントを張った。テントの窓からアルパマヨが見える。



■6日目:ラグーナ・ハンカルリィシュ下→ウィルカ

いよいよ後半戦に入る。そして今日は、2つ目のチェックポイントである「アルパマヨを見たあと」にもあたる。疲れはたまっているものの、いたって元気だ。淳ちゃんの高度障害も急な坂で頭痛が起きる程度におさまっている。

ここでもGOサインを出し、私たちは先へ進むことにした。サーキット完歩達成への二歩目である。

今日から後半戦だが、サーキット的に見るとまだ1/4ぐらいしか進んでいない。ここから先は、アルパマヨ西面を見るという目的を達成したので、楽しみながら進む「帰り道」的な扱いだ。

今になって気づいたのでは遅いのだが、ここから先5日間は毎日峠がある。前半戦に「今日が山場」などと言っていたが、何の何の。毎日が山場である。

【ということで、日々の高低差を表したグラフを作ってみました】
こちらから ⇒http://www.chiq1.com/a/altura.gif

今日の峠はまたもや2つある。ひとつ目はパソ・カラカラPasoCaraCara。標高は4,830メートル。キャンプ地から600メートル一気に登り、峠を越したあとはふたたび500メートル一気に下る。下りたところは広大なU字谷であるケブラーダ・タヤパンパQuebrada Tayapampa。谷をしばらく縦断したあとは、約100メートル一気に登って2つ目の峠パソ・メサパータPasoMesapataを越える。この標高は4,460メートル。キャンプ地までは、ふたたび200メートル一気に下って谷の底へ下り、下流に向かって進む。

いつも通り7時30分に歩き始める。数百メートル登ったころだろうか。ずっとその姿を誇示していたアルパマヨが手前の小さな岩山に隠れて見えなくなった。トレイルはその岩を回りこむように続いている。

ふり返ると、ふたたびアルパマヨが見えていた。先ほどの岩がアルパマヨの手前にきている。ん? この景色知ってるぞ。ピーンと来た。それはワラスで見た絵はがきだった。ピラミッド型のアルパマヨを背後に従えたトレッカーを写した、ずいぶん昔の写真だった。

ここ、ここ! 私が探していた場所だ! やっと見つけることができた。昨日眺めたいくつかのポイントでのアルパマヨもよかった。だが、ここから眺めるアルパマヨ。これが私のイメージしていた通りのアルパマヨだ!

めちゃくちゃ嬉しくなった私たちは、今日2つも峠越えがあることも忘れて写真撮影に夢中になった。望遠レンズを使うとおもしろい写真が撮れる。

そう、今日は2つも峠越えがあるのに……。






 
ワラス コレクティーボ
ワラスから乗ったコレクティーボ。車の上には私たちのリュック。置いてあるみたいに見えますが一応くくりつけてあります。

 
ワンカルゥワスからワルカヤン ブランカ山群 トレッキング
ワンカルゥワスからワルカヤンまで歩く途中。段々畑のなかを尾根から尾根へ歩きます。背後に遠く見えているのがブランカ山群の対岸にあたるネグラ山群。

 
ワルカヤン キャンプサイト
ワルカヤンのキャンプサイトにて。この集落にすむ子供たちがたくさん集まってきました。で、始まったのがボール遊び。ここだけに限らず、南米ではみんなボコボコのボールを使っていたりするのですが、子供たちは元気に遊んでいます。新品だからいいわけじゃなんだよな、と改めて思ったりして。

 
ブランカ山群 トレッキング テント キャンプ
1日目はこんな場所でテントを張りました。子供達が興味深そうにテントの中をのぞいています。

 
ブランカ山群 トレッキング ロバ
2日目、裏山を登っている途中。ヘルマンとイタズラ好きのチャリスの兄弟と彼らのボス・ウーゴです。

 
サンタクルス・ノルテ アスルコーチャ湖Laguna Azulcocha
裏山を回りこんだ時現れた光景。サンタクルス・ノルテです。右下に見えているのがアスルコーチャ湖Laguna Azulcocha。こんな感じの段差がいくつも下流まで続いているので、この谷沿いにはなかなか進めないのです。

 
キャンプ クリコーチャ湖
そして2日目のキャンプ地クリコーチャ湖からの景色。すこーんと抜けるようなアンデス晴れです。

 
トレッキング ロバ
お世話になったロバの兄弟と記念撮影。ロバってなんでこんなに憂いのある顔をしているんだろ。

 
トレッキング ブランカ山群
3日目ひとつめの峠を越える前に展望の良い場所にやってきました。サンタクルス・ノルテにサンタクルス・チコが見えていると思います。そして、淳ちゃんの顔!見てください!!めちゃくちゃむくんでいますよねー。このあとしばらく淳ちゃんのむくみは直りませんでした。

トレッキング アンデス
3日目に越えたふたつ目の峠Paso Vientunan(4,770m)です。目の前に展開しているのはおそらくミルアコーチャ山NevadoMilluacochaです。

トレッキング ブランカ山群
そして約700メートル一気に下った場所に広がるアルパマヨ谷Quebrada Alpamayo。ここはルイナ・パンパRuina pamppaと呼ばれる場所。その名の通り遺跡があります。

 
トレッキング アンデス むくみ
4日目の朝。淳ちゃんのむくみ、直りませんねー。

トレッキング ブンランカ山群 アルパマヨ
3日目のキャンプ地としてビクトルが教えてくれた場所へ向かう途中。アルパマヨの先っちょが見え始めました。右すみにチョンと見える三角形の頂点、見えますか?

トレッキング ブンランカ山群 アルパマヨ
ラグーナ・ハンカルリィシュのモレーンを登ってきたのですが残念ながらアルパマヨはあっという間に見えなくなってしまいました。その時の様子。

トレッキング ブンランカ山群 アルパマヨ
4日目のキャンプ場もこんな状態。谷の奥にはサンタクルスがひかえているはずなのに!

トレッキング ブンランカ山群 アルパマヨ
アルパマヨの隣にはこんな急な山。右手の斜面を登るとこぢんまりしたU字谷が広がり、その奥にはサンタクルスが鎮座しています。4日目のキャンプ場もそのU字谷の中にあります。

トレッキング ブンランカ山群 サンタクルス山
そして5日目の朝。前夜の雨がウソのように晴がりました。これは朝日を浴びるサンタクルス山の様子。

トレッキング ブンランカ山群 サンタクルス山
天気がいいうちにとサンタクルス山に向けて歩き始めました。これはちょうど人気コースであるサンタクルス谷の方角から考えると「裏サンタクルス」になります。

トレッキング ブンランカ山群 アルパマヨ
ピラミッドのアルパマヨを気が済むまで見よう!と下山してきたところ。雲がどんどん切れ、アルパマヨが姿をあらわし始めました。セルフタイマーでこんな写真撮っている私たちもアホかも……。

トレッキング ブンランカ山群 アルパマヨ
モレーンの縁を歩いて「最高のアルパマヨ」を眺められる場所を探しました。そして撮った写真がこれ。うんうん。町で売っている絵はがきよりスゴイぞ、と思いました。

トレッキング ブンランカ山群 アルパマヨ
5日目はこんな感じでテントを張りました。ちょっととび気味な写真ですが、アルパマヨを正面に見るこのシチュエーション、伝わりますか?

トレッキング ブンランカ山群 アルパマヨ
唯一撮った食事風景。そこら辺に転がっている石を使って椅子とテーブルに見立て、こんな風に食事をしています。明るいうちに夕食を取ることができたのはこれで最後になりました……。

トレッキング ブンランカ山群 アルパマヨ 夕焼け
18時ごろ始まったアルパマヨの夕焼け。どピンクです。

トレッキング ブンランカ山群 アルパマヨ
6日目、いよいよ後半戦です。最初の峠に向けて歩き始めました。下に見えるのが5日目キャンプをした場所。

トレッキング ブンランカ山群 アルパマヨ
そしてふいに登場した「ベストアルパマヨ」なスポット。望遠を使っていろんな写真を撮って遊びました。で、撮れたのが「そんなあほなー!」てな写真。でもホントにでかくてダイナミック、すそ野の氷河の躍動感も一流なアルパマヨでた。

トレッキング ブンランカ山群 アルパマヨ
そして「ベストアルパマヨ」に別れを告げ峠に向けて登り始めた時の景色。アルパマヨが小さくなりつつあります。




▼PART42 2005.08.13 南米トレッキングの集大成だな[後半] 〜ペルー ブランカ山群その3
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