World Odyssey 地球一周旅行

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旅の日記
見たもの、乗ったもの、食べたもの…たくさんの驚きを写真と一緒にお伝えします。



▼PART20 2004.11.10 優雅な休日のはずが、ダイブ合宿に!
>>カリブ海に浮かぶ島・コスメル



私たち夫婦は、ダイバーでもある。
スキューバダイビングのライセンスを持っているのだ。

「多趣味だねー」と言われることが多い。

バイクでツーリング。マウンテンバイクでサイクリング。山でキャンプ。ハイキング。スノーシューで雪上散歩。最近では、カヌーにカヤックまで仲間入りしてしまった。

どれも「趣味」と言えるほど極めているわけではないから、ただ単に「色々やってみるのが好き」な人間なんだと思う。しかも、そのほとんどがここ数年の間にググーッと傾倒して楽しくなってきた遊びばかりだ。

そんな楽しみのなかにダイビングもある。

先にライセンスを取得したのは私だ。スピードの速いスポーツが苦手な私にとって、ダイビングののんびりした動きは思った以上に楽しかった。ビビリで、すぐテンパってしまう自分の精神トレーニングにもなるなあ、とも考えていた。

せっかく地球を旅するんだから名だたるダイビングスポットへも行ってみたいよなー、と夫・淳ちゃんも、そのすぐあとにライセンスを取りに行った。道具を揃えたがる悪いクセがまたもやムクムクと出てきて、BCジャケットやレギュレーターといった重器材までオークションで競り落とし、結局、フルセット揃えていたはずだ。かわいそうなことに、確か淳ちゃんがその器材を使うチャンスはこのあと一度も無く、代わりに私が何度か使っただけだったと思う。

私は沖縄を中心に40本ほど潜っている。淳ちゃんは約10本。彼は最初から悔しいほど上手かったので、この本数から予想される2人のスキルの差はまったく無い。私は30本を越えたあたりから初心者を脱することができた、まあ、中の下くらいのダイバーだ。

本当は素潜りができたらな、と思う。たまに、スキューバダイビングが暴力的だと感じる時があるからだ。

スキューバダイビングは、普通、1時間弱分の空気が入っているタンクをそれぞれ背負って海に入る。もちろん潜る深さや海の状態など状況によって変わってくるが、まあそれくらいは大丈夫だろうと信じてダイバーは海に入るのだ。

本来なら1分程度しかもたない人間の息だ。その万能感と言ったら無い。最初は、海の世界を少し見せてくださいな、くらいの気持ちだったはずが、もっと大きな魚・もっと壮大な地形を見たい!と思うようになってくる。そのあたりで、「人間様」的な思考回路になってしまうなーと反省してしまう時があるのだ。自分の息が続く限りだけの潜水をしていたら、きっとそんな尊大な考えを持つヒマは無いだろう。あくまでも陸上で暮らす一生物なんだ、ということを忘れることはないような気がする。いや、もしかすると、ずっと昔に水中で暮らしていただろう祖先の記憶が蘇ったりするのかもしれない。

素潜りに対して私は、こんな風に異常なほど憧れと尊敬を持っている。スキューバダイビングをやっていて、少し後ろめたさを感じるのはそのせいかもしれない。

それでもやっぱり、スキューバダイビングは楽しいし大好きだ。シロート程度の素潜りでは不可能な水深20メートル、30メートルの世界へ簡単に行くことができる。無重力状態に近い浮遊感を味わうことだってできる。ずいぶん贅沢な遊びだが、私たちはこの旅行で、地球のあちこちを潜りたいねー、と話していた。

そんなわけで、私たちのバックパックにはマスクとシュノーケルがそれぞれ入っている。ダイビングに限らず、いい海があったらすぐ遊べるように、と持ってきたものだ。アラスカ・ユーコンにいた時は、まったく場違いなシロモノだったが、いよいよ役に立つ時がやってきた。

ちょっと後ろ髪を引かれながらあとにしたサンミゲル・デ・アジェンデ。次の目的地はカリブ海に浮かぶ島・Cozumel(コスメル)だ。

コスメルは、カリブ海リゾートで名高いカンクンの南約50キロに浮かぶ、長さ53キロ幅14キロのメキシコ一大きな島だ。4世紀にはすでにマヤ人が住んでいたそうで、島内にはマヤの遺跡が点在している。当時は、豊穣の神を祭った祭壇があった重要な巡礼地で、マヤ文明のすべての王国から参拝者が訪れていた時期もあったそうだ。現在は、観光がメインのにぎやかな島。ロンプラには「ダイバー以外には何の魅力も無い島」とこき下ろされている。

確かにダイビングをする以外には魅力に欠ける島だ。すっかり観光地化されてしまっているのでアメリカナイズされた店ばかり、物価もそれなりに高い。カーフェリー桟橋にはカリビアンクルーズ中の豪華客船がいくつも停泊し、新しく船が寄港するたびドドッと胸にバッヂを付けた老人たちが繁華街になだれ込んでくる。彼らにとっては久しぶりの陸地なので、少々物価が高かろうがアメリカにあるような店だろうが問題ないのかもしれない。

素朴なカリビアンリゾートを求めるなら、Isla Mujeres(イスラ・ムへーレス)かIsla Holbox(イスラ・オルボス)の方が向いているだろう。何でもあるリゾートが良いならもちろんCancun(カンクン)に行くべきだ。

私たちの目的はダイビング。お隣の国、ベリーズには世界遺産にも指定されているベリーズ・バリア・リーフがあるが、ベリーズに行くつもりはなかったのでメキシコ内でカリブ海に潜るつもりだった。

ダイビングが目的ならばこんないい島はない。コスメル周辺の海は通常で30メートル、よければ60メートルに達するほど透明度が高い。島の南部にはリーフ(珊瑚礁)が点在していて、それなりに潮流もあるので、バラエティに富んだポイントを楽しむことができるのだ。島内の病院には再圧チャンバーが常備されている。再圧チャンバーとは、ダイビング中事故があった時にダイバーを治療する機械。この先、必ず再圧チャンバーのある場所でしか潜らない、というのは無理な話だが、あるに越したことはない。特に久しぶりに潜る私たちにとってはやっぱり安心材料のひとつなのだ。それに、これから先、グッと難易度の高い海に潜りたくなっても大丈夫なように、色んなポイントを持つコスメルでできるだけ本数を稼いで経験値をアップさせておきたいとも思っている。

ところで、ナンチャンはどうだろう。彼とはサンミゲル・デ・アジェンデのサンミゲラーダの前に合流して以来、行動をともにしている。もともと、カリブ海には行くつもりがなかったようだが、私たちがダイビングの楽しさを延々と語るのに根負けしたのか、結局一緒に行くことになった。ただ、彼はダイバーではない。せっかくやしなー、とナンチャンもいつの間にかライセンスを取ることになってしまった。

コスメル島へ渡る玄関口はPlaya del Carmen(プラヤ・デル・カルメン)という街。ここもビーチリゾートとして特にヨーロピアンに人気の街だそうだ。まずはバスでここまで向かう。

サンミゲル・デ・アジェンデから直行のバスは無いので、いったんメキシコ・シティ(シティと略。現地ではCiudad de Mexicoシウダー・デ・メヒコと言います)に出なくてはいけない。シティまでは約4時間。サンミゲル・デ・アジェンデで仲良くなったサエちゃんに教えてもらった一番安いバスでシティへ向かう。朝7時発だった。

シティに着いたのはお昼前。世界最大級の都市だ。私たちは大都市にあまり興味が無いのでシティへは寄らず乗り継ぎのみ。もともと行く予定だった、テオティワカン遺跡へも何だか急速に興味を失ってしまったのですっ飛ばすことにした。

私たちが着いたのはTerminal Central Autobuses del Norte(テルミナル セントラル アウトブセス デル ノルテ:中央バスターミナル 北発着場)。シティには東西南北4つの中央バスターミナルがあってそれぞれ方面別にバスが発着している。プラヤ・デル・カルメン行きがそのままノルテから出てくれたらいいのだが、残念ながら東発着場TAPO(Terminal Oriente:テルミナル オリエンテ)発らしい。

TAPOまでは街をちょうど斜めに突っ切る形で10キロ弱離れている。大荷物をかかえて市バスに乗るわけにもいかず、私たちはタクシーで行くことにした。ノルテのタクシーはゾーン分けによるチケット制なので安心だ。60ペソ(約600円)のチケットを購入してさぁ行こか、とした時だった。身なりの良い紳士が英語で声を掛けてきてくれる。

 「どこまで行くんだい? ん? プラヤ・デル・カルメン。それはいい。
  だけど、シティを横切ってTAPOまで行くのはちょっと危険だな。タクシー
  を使ったって強盗にあうからね。このノルテからそのままオアハカに行く
  といい。そこで、プラヤ・デル・カルメン行きに乗り換えた方が安全だと
  思うがね……」

それは、オーバーだろー!と思いつつ不安になってくる私たち3人。そんなにシティは物騒なのか?治安が良くない、と言われる街に行ったことの無い私たちには判断する材料もない。

だけど、それじゃあ誰も移動できないじゃないか!と思う。決して良い服を着ているわけでも無い私たちが流しでないタクシーに乗ったって狙われることはまず無い。あとは運の問題だけだ。それはオアハカだってシティだって同じことなのだ。

結局そのままタクシーに乗り、TAPOまで移動した。13時発のバスはあと2席しか残っていなかったので、16時まで待つことにする。久しぶりに見るファーストフード。何食べよ〜と一瞬ウキウキするが、よく見るとただただ高いだけで全然おいしそうじゃない。さっそく、サンミゲル・デ・アジェンデでよく食べていた具だくさんのトルタ(サンドイッチのようなもの)が恋しくなってしまう。おまけに目的地は物価の高いと言われるリゾートエリア。う〜ん。先が思いやられるなーと思いつつ、ハンバーガーをかじってお茶を濁す私たちだった。

凍え死にそうなほど冷房が効いたバスは定刻通りに出発した。プラヤ・デル・カルメンまで約28時間。何とか明日中にコスメルまでたどり着きたい。シティを抜けたバスはぐんぐん標高をあげ、ついに3000メートルまで駆け上がり、延々と高地を走ったかと思うと、またあっという間に平地へ戻った。休憩に立ち寄ったVillahermosa(ビジャエルモッサ)では、さっそくムゥッとした湿気が襲ってくる。ここから先はユカタン半島。どこまでも続くジャングルに延びた一本道を、バスはひたすら走っていく。

プラヤ・デル・カルメンには18時過ぎに着いた。予定より少し早く着いたようだが、私たちはTAPOのお姉さんに20時間で着く、と言われていたせいで、なんだかクタクタだ。お昼過ぎから、まだ着かないかな、まだ着かないかなと首を長くして待ちすぎてしまった。

21時のフェリーしか無かったのでターミナルで時間を潰す。街はマクドナルドにバーガーキング。すっかりアメリカだ。値段もアメリカと同じ、セットで60ペソ(約600円)程度。とにかく高い。だが、他に空いているお店も屋台も見あたらず、またまた仕方なくハンバーガーをかじる私たち。

その夜は『地球の歩き方』にある安宿Posada Letty(ポサダ・レティ)に落ち着いた。3人でダブルベッド2つ、ひと部屋300ペソ(約3000円)。まあこんなものだろう。久しぶりに味わう高温多湿な空気にちょっと戸惑いながら夜を越した。

翌朝。さあ、いよいよダイビングだ。まずはショップ探しから始めなくてはいけない。島には日本人女性のインストラクターのいるDive House(ダイブ・ハウス)というショップがあるらしいが、見つけることができなかった私たちはとりあえずホテルに近いショップStaff Divers(スタッフ・ダイバーズ)で話を聞いてみることにする。

 「こんにちはー」

いきなりきれいな日本語が聞こえてきた。声のする方を見ると、やっぱり日本人!こんがり灼けた健康的な女性がカウンターに腰掛けている。早くもデレッと安心しきってしまった私たちは、どっかりと腰を下ろしあーでもないこーでもないと希望を話し出す。

 「あー、お金のことはよくわからないのでこの男性に聞いて。それ以外のことならなんでも答えるし」

そんな頼もしい女性はチアキさん。ダイブマスターとしてこのショップでガイドをしているらしい。英語とスペイン語を駆使してショップ内をテキパキ動き回る姿もまたカッコイイ。チアキさんがガイドしてくれるなら安心だなー、とすっかり私はこのショップに任せちゃおうってな気分になっていた。

まずはナンチャンがライセンスを取らないといけない。私たちはナンチャンが講習を受けているのを待っている間に、初心者のナンチャンと一緒ではちょっと厳しいポイントへ潜っておくつもりだ。ナンチャンがライセンスを取った暁には、3人で何本か一緒に潜りに行けたらいい。私たちの希望はこんなところだ。時間だけはたっぷりある。

責任者として出てきた男性Jorge(ホルヘ)が、パチパチ電卓を鳴らす。まずは、8ダイブで15%の割引が提示された。フムフム、なかなか良い値段だ。ここコスメルのベストシーズンは雨期がすっかり終わる12月から。つまり今はオフシーズンにあたるので、少々のディスカウントはあっさりOKになる。私たちに時間がたっぷりあるとわかると、ホルヘはさらに魅力的なプランを出してきてくれた。

7泊8日10ボートダイブ+ビーチダイブ潜り放題のホテル付きプランだ。ホテルにはキッチン・テレビ・エアコンまで付いている。ディスカウントが結局最後いくつで落ち着いたのか忘れてしまったのだが(私たちは、細かいお金の計算がどうも苦手だ)、15%以上の値引きをした上でホルヘはひとり452USドル(約54,240円)という数字を出してきた。ライセンスを取るナンチャンは573USドル(約68,760円)。チャキチャキした頼もしいチアキさんに加えて、「この値段はナイショね」なんて上手いこと言うホルヘにも好感触を持った私たちは、1軒目に訪れたショップにもかかわらず、即決することにした。淳ちゃんに至っては、10ボートダイブできるということだけでもう盛り上がりまくってしまい手のつけようがない。

あとから、本当にお得だったのか計算してみたことがある。スタッフ・ダイバーズの通常1日2ボートのダイブ料金は81USドル(約9,720円:器材レンタル込)だ。15%OFFとして68.85USドル(約8,262円)。10ダイブすると344.25USドル(約41,310円)になる。残る宿泊代にあたるのが58USドル(約6,960円)。7泊付きなので1泊あたり約8USドル(約960円)。これに、ビーチダイブが宿泊期間中フリーで付いてくるので、確かにお得だ。ま、めちゃくちゃ安いわけでもないのだが。

とにかく、キッチン付きなので食費を浮かすことができるし、部屋も広い。朝ご飯も付いているし、バスルームも広くて快適だ。同じひとり約1,000円の宿でも、今泊まっているポサダ・レティに比べれば雲泥の差。というか、どう考えてもひとり30USドルはしそうなホテルに格安で泊まれるのだ。やっぱりお得だということにしておこう。

ナンチャンの講習はさっそく午後から始めるという。私たちも同じビーチでフリーのチェックダイブ(しばらく忘れていたカンを取り戻す意味がある)をすることになった。ポサダ・レティに2泊分払っていたので、キッチン付きのホテルHotel Colonial(オテル・コロニアル)への引っ越しは明日の朝、ということになった。

トントン拍子に決まってしまったコスメルでのダイビング。明日から8日間、潜り放題の毎日だ。「カリブ海でダイブ三昧の優雅な休日」……旅行会社のパンフレットで見たようなセリフが頭に浮かんでくる。なんて贅沢なんだろう。2人で約10万円の大出費だから贅沢なのは当然なのだが、ダイビング三昧という行為自体が贅沢に感じる。これでスキルも一気に上がるだろう。

1本目。海沿いに伸びるメイン道路を15分ほど車で走ったところに、スタッフ・ダイバーズ専用のビーチPlaya Corona Beach Club(プラヤ・コロナ・ビーチ・クラブ)がある。ドルフィンダイブで有名なチャンカナブ公園の少し北側だ。ナンチャンはさっそくココで講習開始。インストラクターのErwin(エルウィン)とビーチに入っていく。私たちは、というと、エルウィンに「あ、もう勝手に潜っといて」と言われ、ぽつーんと立ちすくんでいる。いや、驚いているのは私だけで、淳ちゃんはいそいそと準備を始め、あっという間にタンクを背負っている。

コンパスワークもできない私たちがいきなりビーチに入って大丈夫なのか?と、超不安になる。それでも、どんどん海へ入っていく淳ちゃんに遅れてはいかんと、私も慌ててセッティングを済ませ海に入っていった。海の中では目印になるものが少なく、潮の流れもあるので簡単に迷ってしまう。まっすぐ進んでいるつもりでも、そうでないことが多い。自分で意思を持って水中を移動する訓練は、私たちが持っているライセンスのもうひとつ上のランク、アドバンスで習うことなので、今はまだガイドのあとをついてまわることしかできない。淳ちゃんは、水中で迷うことすら知らないはずだ。

なんとか海面で淳ちゃんに追いつき、2人一緒に潜行(潜ること)を始める。透明度はまあまあ。どちらかというとエメラルドグリーンに近い色だ。深さは10メートルもない。さっそくロクセンスズメダイのような魚(オヤビッチャ?)や、ヨスジフエダイに似たGrant(グラント)が群れをなして現れる。岩陰にはカリブ海固有種のひとつLong Jaw Squirefish(ロング・ジョー・スクイルフィッシュ)も隠れていた。なかなか楽しいねーと、目で会話でもしようかと思って振り返ると、淳ちゃんがいない。透明度があまり良いわけではないのであっという間に見失うのだ。目をこらし辺りをうかがうとはるか遠くに人影が見える。おいおい!ダイビングは2人ひと組のバディで潜るのが常識だろ!と怒りたいが、水の中なのでそれもできない。

とにかく追いついて、怒っていることをジェスチャーで伝えてみる。何だか私、アホみたいだ。でも、ダイビングは一瞬の油断が大きな事故になる遊び。「ちーちゃんはいつもウルサイこと言うから」とまた煙たがるだろうが、ここは何としても2人一緒に行動することを思い出してもらわないといけない。「2人 一緒」「1人 行くの ダメ」ま、そんな感じでジェスチャーを繰り返したと思う。淳ちゃんもわかってくれたようだ。「あっちへ行こう」と沖の方を指さしている。潮が北から南、ちょうど海岸沿いに流れていたはずなので、「少しだけね」とジェスチャーで返事をし、その潮の流れを突っ切る形で沖へ進む。迷ったら海面に出てもう一度場所を掴みなおしたらいい、その程度の広さのビーチだったので、私たちはそうして何度か海面に上がり、もう一度潜ってを繰り返し、タンクを1本使った。

ナンチャンは何しろ初めてのことばかりでクタクタの様子だ。おまけに講習はスペイン語と英語。最初に「スペイン語ではわからないこともあると思うんですけど」と不安を訴えたナンチャンにホルヘは「大丈夫!うちのショップには日本語のテキストもあるんですよ」なーんて自信たっぷりに言っていたが、テキストを読む前にビーチに連れてこられ、あれよあれよと言う間に海に入っているのだからくたびれるのも当然だ。それでも、インストラクターのエルウィンとがっちり握手をしたりして、なかなか上手くやっている。

2本目。エルウィンが一緒に潜るかと誘ってくれる。私は何だかドドッと疲れてしまったので休むことにした。エルウィンが一緒なら淳ちゃんがひとりでも安心だ。エルウィンの持つ真っ赤なブイが遠く遠く沖まで進んでいく。さっきの私たちの倍以上、沖に出ている。なーんだ、まだ遠くへ行けたのかーと思うが、ナビゲーションができない私たちにはあれで精一杯だったのだから仕方がない。淳ちゃんは満足そうに海から上がってきた。

翌日。いよいよボートダイブが始まる。昨日のビーチで講習を続けるナンチャンを残し、私たちは小さな船に乗り込んだ。ガイドはチアキさん。3本目にあたる今日のポイントはTormentos(トルメントス)。白い砂地が多いコスメルの中でもひときわ美しいと言われるポイントだ。15分ほどボートを飛ばし、エントリーポイントに着く。ここ、コスメルはほぼ100%ドリフトダイブ。海底にアンカーを下ろさずエントリーをし、エグジットポイントまでふたたび船が迎えに来てくれるスタイルを指す。私は前回ドリフトダイブの経験があったので問題ない。淳ちゃんは、まあ、問題ないだろう。彼は最初から、潜行も中世浮力(水中でちょうど良い浮力を保つこと。これができないと海底を這って進んだり、風船のように浮かんでしまい危険きわまりない)もバッチリできていたのだから。

リゾートダイブは殿様ダイブ、と言われるように、何から何までセッティングをしてもらい、いよいよエントリー。バックロール(船の縁に腰掛けて後ろ向きに海へ転がるエントリー方法)で入った瞬間、真っ青の世界、そして15メートルほど下の海底まで一気に目に飛び込んできた。うわっヤバッ!

海面で全員集合し、息を整える。「9時27分。潜行開始しまーす」チアキさんのかけ声で全員一斉に潜行を始める。耳の状態も問題なし。カリブの青の世界が広がった。この日の透明度は30メートルほど。潮は左斜め方向に向かって強めに流れていたが特に大きな問題はない。すると前方からマダラトビエイが現る。真っ白な砂の上を舞うように泳ぐエイ。スローモーションを見ているかのよう。まるで自分を囲む時間の流れが遅くなったみたいに、1分1秒が、2倍にも3倍にも感じる。幻想的な世界を40分ほど堪能して浮上した。淳ちゃんは、マダラトビエイを見ることができてめちゃくちゃ興奮している。

ダイバーにも色々あって、その趣味志向の違いからいくつかに分類されることが多い。まずは「大物系」。マンタやサメなど、とにかく大きな目立つ生き物に会うことを第一目的にする人を指す。初心者にありがち、とバカにされることも多いが、やっぱり最初は大きなわかりやすい生き物を見てみたいもの。ただし、ある程度見ると満足してしまうのは否めない。他にもトンネルやアーチなど複雑な地形の冒険気分と光の陰影を楽しむ「地形系」、トルメントスのような白砂ポイントを好む「癒し系」、ウミウシなど小さな生き物を撮影・観察することが好きな「マクロ系」などなど、ポイントの特徴ともあわせて分類されることが多い。

淳ちゃんは明らかに「大物系」。もちろん自覚している。「大物以外はおもしろくない」とまで断言しているほどだ。ただし、これはダイビングをある程度やったところで楽しくなくなってしまう可能性を秘めているので、あまり幸せな趣向とは言い難い。魚やサンゴの種類・生態を知り、目を向けることでダイビングがもっともっとおもしろくなっていくはずだからだ。そういう私も雑食派なのであまり自慢できた方ではない。恐い思いだけはしたくない、ただそれだけのヘナチョコダイバーだ。

そんなわけで自称「大物系」の淳ちゃんにしてみれば、目玉であるマダラトビエイに出会えたことは、とてつもなく嬉しいことなのだ。次はカメを見る!と張り切っている。

4本目はチャンカナブ公園の沖合にあるその名もChankanab(チャンカナブ)だった。チャンカナブにも色々あるらしいが、今日は浅瀬のチャンカナブに入ったようだった。

翌日。ボートダイブ2日目。今日は、ナンチャンも一緒だ。昨日までで計4本のビーチダイブ講習を終え、今日はボートダイブ2本の練習がある。これで晴れてオープンウォーターダイバーになれる。ま、学科テストも残っているが、これは運転免許の試験より簡単なので、問題ないだろう。

5本目にあたる今日の1本目はLas Palmas(ラス・パルマス)。ナンチャンと一緒に潜るのでガイドはエルウィンだ。棚状に広がるリーフの際(エッジ)を潮の流れに乗って進む。エッジの沖はずどーんと落ち込むドロップオフになっている。前方からゆっくりこちらへ向かってくる影が見えた。ウミガメだ!淳ちゃんはエッジの外にまで出てカメの写真を撮ろうと必死になっている。そんなことはお構いなしにカメは悠々と私たちのそばを抜けていった。初めてのボートダイブでウミガメに遭遇したナンチャンも大興奮。そりゃそうだ。なんて贅沢なデビューなんだろう。もう白浜なんかでは潜ってられへんでー、なんて淳ちゃんに脅されている。

6本目は昨日と同じチャンカナブ。ナンチャンもリラックスして潜れたようだ。淳ちゃんは、浮上してからボートに乗り込むほんのわずかな間、海面で待機しているのが気持ち悪いらしく、ウゲッと吐いている。かわいそうに。顔が土色だ。「いやあー魚に囲まれてしまったわあー」なんて言っているが、港に戻るまでの船の上でも気持ち悪そうである。

3日目。昨日無事ダイバーになったナンチャンは休息日。私たち2人だけでボートダイブ2本をこなすことにする。3日目ともなるとさすがにしんどい。毎日2本潜って、ホテルに帰ると14時過ぎ。それから遅めの昼食を食べて、全員バタンキュウで昼寝をしてしまう有様。それでも疲れが抜けきらず、今朝は3人ともぐったりしている。

それでもショップに向かう私たち2人。今日、7本目になるポイントはColumbia Reef(コロンビア・リーフ)だ。水深20メートルほどで徐々に傾斜していく砂地をせき止めるように巨大な岩塊状のリーフが立ち上がっている。複雑に入り組んだウォールのすき間をぬって進む、いわゆる「地形系」のポイントだ。ネコザメが見れるかも、と言われて期待していた淳ちゃんは結局会うことができなくて必要以上にガッカリしている。ここらへんが大物好きの不幸なところだろう。

8本目はまたまたチャンカナブ。毎日、1本目に潜るところは重ならないようにするけれど、2本目がかぶっちゃうのは勘弁してね、と言われているので文句は言えない。私たちのように毎日2本、5日間も潜る人間は本当にまれで、なかにはカンクンからやってきて午後からの1ダイブだけで帰ってしまう人もいるくらいなのだ。チャンカナブ1本で「コスメルに潜った」として帰らなくてはいけない人のことを考えたら私たちは本当に贅沢だ。

そして9本目になる4日目。今日のガイドもチアキさん。コロンビア・リーフやPalancar Reef(パランカー・リーフ)と並んでコスメルのスポットとして知られているSanta Rosa Wall(サンタ・ロサ・ウォール)へ向かう。ここも、水深15メートルほどのリーフエッジからどどどーんと落ち込むウォールの上をドリフトするスタイル。潮が速ければ大物が乗ってこないかなーと期待できるポイントだったが、残念ながら淳ちゃんの期待するような「大物」は現れなかった。疲れもたまり、波酔いもして、淳ちゃんはだんだん不機嫌になってくる。こんなに美しい青の世界をたっぷり楽しめるというのに「大物が出なおもんない!」などとダダをこね始めている。9本も潜っているとだんだんマヒしてくるのだろう。あとで思い出したら、夢のような世界に今居るというのに。

10本目は新しいポイントParadico(パラディーソ)。これが名前のとおりパラダイスのようなポイントだった。白い砂地の中央に細長く伸びるリーフ。ちょうどその上を空中散歩して覗くかのように潮が流れている。魚の種類も多く、リーフの両側は砂地なので砂地に住む生物も観察できる。スネ気味だった淳ちゃんもおもしろかったようだ。「オレ、ダイビングの楽しさがわかってきたかもしれへん……」ちょっと恥ずかしそうにつぶやいている。それでも「自称大物系」は返上しないそうだ。

そうしていよいよやってきた最終日。ホテルは7泊分あるので本当はどこかで中休みを取ってもよかったのだが、意地のように毎日毎日潜ってしまった。「ダイビング三昧の優雅な休日」はどこへやら、すっかり「ダイブ合宿」に成りかわっている。いつも私たちはこうだ。加減を知らない。ここまできたら今日も潜ろうぜ、とショップに向かう。なんだか、部活の朝練に向かった中学生時代の朝を思い出してしまう。

11本目のガイドもチアキさんだった。今日のポイントはPunta Tunich Wall(プンタ・トゥニッチ・ウォール)。かなり流れが強い場所なので、きつすぎたらダイビング中止にするねーと言われ、ちょっと緊張する私たち。チアキさんの表情も心なしかナーバスになっているような気がして、気の小さい私はドキドキし始める。緊張すると「気持ちのゲロ」が出るのだ。ドキドキすると胸がいっぱいになって実際吐く訳じゃないのに「おえっ」となったりする。これが緊張しすぎた時でも恋をした時でも同じように「おえっ」となるのだから不思議なものだ。日本にいる時は「気持ちのゲロ」と船酔いがごっちゃになって余計気持ち悪くならないように、と酔い止めを飲んで船に乗っていたのだが、今はもったいなくてそんなことのために酔い止めを飲んでいる場合ではない。もう遅いけど。

えいやッとエントリーする。今まで潜ったどのポイントよりもひときわ青が澄んでいる。リーフの上はたいした流れは無く、ほっとしたのも束の間、リーフエッジにのったとたん、スーッと動く歩道のように流されていった。はやっ!ナンチャンは態勢を立て直す間もなく流されてしまっているようだ。淳ちゃんはやっぱり悠々と流れに乗っている。

流れに慣れてきたころ、エッジからリーフの方へチアキさんが戻り始めた。先は白い砂地。Yucab Reff(ユカブ・リーフ)にあたる場所だ。そろそろ終わりかなー、と思っていると、前方にいた淳ちゃんがバタバタと暴れている。そしてチアキさんと2人、ものすごい勢いで右斜め前方に泳ぎだした。まったく追いつけない。するとニュルニュルッと何かが現れた。ネコザメだ!2人はまだ追いかけている。たまたまカメラを持っていた私が必死で撮影していると、前方で今度はナンチャンと淳ちゃんが騒ぎ始めた。今度は子供のウミガメだ!自称大物系の面目躍如と言った風の淳ちゃん。最終日、ついにサメが現れてくれて「やっぱ大物はええなあ」なんて遠くを見ている。ま、好きなものはしょうがない。ただ、期待しすぎると楽しいはずのダイビングが失望にまみれてしまう時があるからちょっともったいないね、と思っただけなのだ。

最後の最後、12本目は私たちのお気に入りパラディーソだった。昨日見つけて写真を取りそこねたジョーフィッシュの穴を見つけることはできなかったが、やっぱり楽しいポイントだなあと満足して、3分間の安全停止(急に水面に上がらず、水圧の低い場所でいったん休むこと)に入った。

これでしばらくはダイビングもおあずけだな……。

最後の安全停止の時にはいつもそうやって海を見下ろす。

15メートルほどの海底まで見下ろせるのだから高所恐怖症の人は無理だろう。

この「高さ」は、自分が今いる世界とタンクを背負って訪れる世界が、明らかに繋がっていない別ものなのだ、と教えてくれる。私が思い出すダイビングの光景は、いつもこんな「高さ」がある光景だ。

10本のボートダイブが無事終わった。3人ともクタクタだ。まだホテルは3泊残っているから、あと2日ビーチダイブをタダですることができる。

でももうお腹いっぱい。

こんな贅沢な話は無いけれど、もう十分潜ったから、あとは休むことにしよう。3人ともそう思っている。

結局、6日間で淳ちゃんは12本、私は11本、ナンチャンは10本潜ったことになる。

それぞれの成果をログブック(ダイビングの記録を付けるノート)に記して「コスメル・ダイブ合宿」を終わることにしよう。






▼コスメル・ダイブ合宿 データ

10/5   [1]  Playa Corona  約30分 max10m
    [2]  Playa Corona  約30分 max10m
 
10/6   [3]  Tormentos  41分  max17m
    [4]  Chankanab  44分  max15m
 
10/6   [5]  Las Palmas  約40分 max20m
    [6]  Chankanab  約40分 max15m
 
10/6   [7]  Columbia Reef  約40分 max30m
    [8]  Chankanab deep  約50分 max15m
 
10/6   [9]  Santa Rosa Wall  39分  max18m
    [10] Paradico  43分  max14m
 
10/6   [11] Punta Tunich Wall  42分  max24m
        Yucab Reef  
    [12] Paradico  48分  max14m







▼コスメル・ダイビング覚え書き

・このあたりの雨期は11月まで。12月に入るとカラッと晴れる日が増えるそうです。私たちが訪れた10月初旬はまだまだ雨期の最中。とはいえ、朝晩にスコールが降る程度と考えていいようです。10日間の滞在中、1日だけ終日天気の悪い日があった程度。海の方はハリケーンが通ったあとはしばらく透明度が落ちてしまいます。

・Barracuda Reefというポイントについて。大物が現れる、ということでリクエストが多いそうですが、スタッフ・ダイバーでは現在このポイントには行かないとのこと。というのも、強い潮が下向きに流れているそうで、先日もドイツ人カップルが引き込まれそうになって危なかったそう。ショップによっては危険を顧みず安請け合いするところもあるそうですが、ちょっと恐いですね。






[今回使った足と宿]

▼サンミゲル・デ・アジェンデからシティへの最安バス

Herradula de Plata社


▼シティからプラヤ・デル・カルメンへのバス

ADO社


▼コスメル最初の夜に泊まった安宿 ポサダ・レティ

Posada Letty


▼ダイブパッケージで7泊した宿 コロニアル

Hotel Colonial



[今回訪れたところ]
▼スタッフ・ダイバーズ

SCUBA STAFF DIVERS
http://www.cozumel-mx.com
メキシコ コスメル ダイビング
ショップ正面です。ショップからビーチや港へはタクシーを使って移動します。いつもショップのバンに揺られていた私はちょっと不思議な気分。これはタクシーを待っているところです。

 
メキシコ コスメル プラヤ・コロナ
プラヤ・コロナの桟橋。プラヤ・コロナからのビーチエントリーはこの桟橋の右手から。水面にはシュノーケルを楽しむ人のお腹がプカプカ見えたりしてなかなかおもしろいのです。ポイントにもよりますが1本目が終わったあとの休憩もここプラヤ・コロナのビーチで取ることが多いです。

 
メキシコ コスメル 街
コスメルの街の様子。
ゴルフカートのようなレンタカーが人気です。南の島っぽくてよろしい。

 
メキシコ コスメル ダイビング プラヤ・コロナ
プラヤ・コロナにて。まあまあです。でも魚は多いです。

 
メキシコ コスメル ダイビング プラヤ・コロナ ロング・ジョー・スクイルフィッシュ
カリブ海固有種Long Jaw Squirefish(ロング・ジョー・スクイルフィッシュ)をプラヤ・コロナで見つけました。大きな背びれと目が特徴あります。

 
メキシコ コスメル ダイビング トルメントス
トルメントスです。白い砂地がどこまでも続いてとても幻想的。

 
メキシコ コスメル ダイビング トルメントス
同じくトルメントスの様子。

 
メキシコ コスメル ダイビング トルメントス マダラトビエイ
マダラトビエイが現れました。遠くからふわふわと飛んでいるかのようにこちらへ向かってきます。白砂との対比が素晴らしい!

 
メキシコ コスメル ダイビング チャンカナブ
4本目のチャンカナブエントリー直後。何だか足長さんに見える淳ちゃんです。

 
メキシコ コスメル ダイビング チャンカナブ
ナンチャン、ボートダイブデビュー。初めての潜行です。慎重に、慎重に。5本目のラス・パルマスにて。

 
メキシコ コスメル ダイビング チャンカナブ
で、うまくいったみたいです。やー、どーもどーも!と登場しました。

 
メキシコ コスメル ダイビング チャンカナブ ウミガメ
ナンチャンを迎えるように登場したウミガメ。けっこうデカかったです。カメも空を飛ぶように海を泳ぎます。

 
メキシコ コスメル ダイビング チャンカナブ
満足満足な2人。そりゃそうだ、カメに会ったんだから。

 
メキシコ コスメル ダイビング チャンカナブ
6本目のチャンカナブ。ナンチャンもリラックスできているようです。

 
メキシコ コスメル ダイビング チャンカナブ
これもチャンカナブ。右隅にいるのがたぶん私です。

 
メキシコ コスメル ダイビング チャンカナブ グラント
この魚も岩陰によく群れていますが名前わからず。で、ウォーリーを探せ(古っ!)のようにグラントが混じっています。チャンカナブにて。

 
メキシコ コスメル ダイビング 昼
ある日の昼食光景。卵焼きや野菜、ベーコンなどをトルティージャで包んで食べています。このあとは、全員バタンキューでお昼寝タイム。

 
メキシコ コスメル ダイビング コロンビア・リーフ
7本目のコロンビア・リーフ。この先はどどーんと落ちるドロップオフになっています。

 
メキシコ コスメル ダイビング チャンカナブ 潜水艦
これまたでかくて驚いた潜水艦。観光地のコスメルならではのアクシデントです。危なくないとわかってはいるものの、激しく回転するプロペラに引きずり込まれそうでちょっとビビっています。それにしてもウルサイ乗り物でした。チャンカナブにて。

 
メキシコ コスメル ダイビング 朝
ダイブ合宿後半戦の朝の様子。起きて水着を着るものの体が動かない様子。確かに海の中って異常に疲れます。それとも窒素溜まりすぎ?でボケボケなのかしらん?

 
メキシコ コスメル ダイビング ショップ
毎朝このメインストリートを歩いてショップへ向かいます。まだ寝ぼけ眼の2人。

 
メキシコ コスメル ダイビング 船
港からポイントへ向かう船。毎日現れるので他のスタッフともすっかり顔見知りになりました。右にいるのがチアキさん。あ、私が着ているTシャツ。これもダイブパッケージに付いています。みんなとお揃いですっかりご機嫌な私。

 
メキシコ コスメル ダイビング サンタ・ロサ・ウォール
9本目のサンタ・ロサ・ウォール。ナンチャンの真下はどこまで落ちているかもわからないドロップオフ。青。ただ、青の世界。ひえーっ!

 
メキシコ コスメル ダイビング パラディーソ
さ、エントリーしますよ〜てな瞬間。このまま後ろに転がります。パラディーソへ。

 
メキシコ コスメル ダイビング パラディーソ
ずいぶん慣れてきたナンチャンと遊ぶ淳ちゃん。どっちが海底?宇宙遊泳しているかのように遊べるのもダイビングの楽しいところ。

 
メキシコ コスメル ダイビング パラディーソ
10本目のパラディーソにて。ベースは白砂地。楽しいポイントです。

 
メキシコ コスメル ダイビング パラディーソ エンゼルフィッシュ
そこに現れたQueen Angelfish。カリブ海の女王、という名にふさわしいカラフルな色使い。エンゼルフィッシュって日本名で言うとヤッコ系になるんでしょうか?Gray Angelfishとあわせて結構うじゃうじゃ登場します。

 
メキシコ コスメル ダイビング パラディーソ
欧米人カップルと一緒に潜ることが多かったです。彼らに共通して言えるのは、いつも一緒、ということ。流れがあろうがとにかく絡まるように離れない!いつも手を繋ぎっぱなし!レギュレーターを外し、岩陰でチューしている不届きモノ(『彼女が水着に着替えたら』[←これも古い]でこんなシーンがあったような……)まで目撃してしまいました。あと、なぜかウエットを着たがらないのも彼らの特徴。

 
メキシコ コスメル ダイビング 船
相変わらず海面が苦手な淳ちゃん。そのあとの船の上で。しんどそうです。

 
メキシコ コスメル ダイビング プンタ・トゥニッチ・ウォール
11本目のプンタ・トゥニッチ・ウォール。さーっという感じで流されていきます。ちょっとアタフタしてしまったのであまり良い写真が残っていないのが残念。左手はドロップオフになっています。

 
メキシコ コスメル ダイビング プンタ・トゥニッチ・ウォール
これもプンタ・トゥニッチ・ウォール。今思えばおもしろかったポイント。できるだけ無駄な動きをなくしてカッコよく潜りたいものです。

 
メキシコ コスメル ダイビング ユカブ・リーフ Angelfish
Gray Angelfishと淳ちゃん。これはユカブ・リーフに入ってきたところ。淳ちゃんに限らず、海の中ではなぜかピースをしてしまうのってどうしてなんでしょ

 
メキシコ コスメル ダイビング ネコザメ Nurse Shark
じゃーん!ネコザメ(Nurse Shark)です。うーん、でもちょっとわかりにくいですね。にゅるにゅるっと泳いでいました。ちなみにほとんどのサメは、攻撃されない限り人間に危害を加えることはありません。

 
メキシコ コスメル ダイビング サンゴ
海の中では色は吸収されてしまって全て青に見えます。でも、実際はものすごくカラフルな世界。赤・緑・黄……と誰が見ているのだろうと思うほど色彩に溢れています。そんなことを最後に思い出してフラッシュを焚いた1枚。

 
メキシコ コスメル ダイビング プラヤ・コロナ
プラヤ・コロナ近くのビーチに出かけた淳ちゃんとナンチャン。小魚がたくさんいたそうです。なんかおいしそうだなあ。

 
メキシコ コスメル ダイビング
最後にチアキさんと記念撮影。ホンジュラスでも潜りまくっていたそうで羨ましい限り。まだ23歳なのでぴちぴちしています。これまた羨ましい……。

 
メキシコ コスメル ダイビング パラディーソ
ナンチャンとエルウィン。マジメないい先生でした。私は彼のビールっ腹が少し気になっていたんですけどね。




▼PART21 2004.11.23 恐怖!カバーニャの夜 〜ユカタン半島、トゥルム&コバ遺跡
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